はなの手術①
2007年 06月 10日
5月某日
はなを近所の動物病院に連れて行く
半年ほど前から左胸に一つ、しこりがあるのは知っていた
直径1cmほどのいびつな形、皮膚のすぐ下に皮一枚をかぶせたような状態で、ソレはあった
前回診察してもらった時、獣医は触診をしてサイズを測り『しばらく様子を見ましょう』と言った
大きくなったらイヤだなあと思いつつ日々コトあるごとにさわさわしていたのだが、数日前にほんの少しだけ大きくなっているように思えて気になっていた
この日、医師はちょっと唸ってレントゲンを撮った
上下左右からの画像をワタシに見せて『転移はないようなので手術は可能です 他に悪いところもないし元気なうちに取りましょうか』と言った
そしてしこりは 【乳腺腫瘍】 となった
手術方法を説明された
犬は左右5つずつ、計10ケの乳首がある
縦に5つ並んだ乳首の乳腺は繋がっているので、左胸半分の乳腺を全て切り取る
胸から後ろ足の付根までメスが入ることになる
精一杯のことはさせてもらうがこの子の生命力による事態にもなりえる
入院は3日間で、ダックスには少なくない出来事だと、過去の手術例の画像を見せられた
大きく膨れ上がった腫瘍、ざっくり切り取られた大きな肉塊、毛を剃られた滑らかな腹に縫合痕…
医師は親切なつもりから見せてくれたのかもしれないが、犬を畜生ではなく家族の一員だと思っている飼い主に見せるべきではないと思った
直視するには辛すぎる
そんなもの見せるな!って言いたかったけど言えなかった
全体の50%の割合で腫瘍ができるというコト、
そのうち50%の腫瘍は悪性だというコト、
大抵の腫瘍は老犬にできるので治療は困難だけれどもはなはまだ若いから手術しても耐えられるというコト、
取るなら早い方がいいというコト…
思いっきりテンパった
はなが手術を受ける日が来るなんて想像したこともなかった
誰かに話を聞いてほしくて頼りたくて、ダックス仲間の友人にメールを打った
ソッコー電話をかけてきてくれて、うちの子も同じ腫瘍ができた経験があるよと話してくれて、病院を紹介してくれた
生後2ヶ月でうちの子になったはな
気づけば4年以上も一緒に過ごしていた
はなを抱いてその柔らかい温もりを感じたら、涙が出てしょうがなかった
5月某日の翌日
昨夜友人に紹介してもらった動物病院へ40分かけてはなを連れていく
近所の獣医師を信用しないわけではないが、セカンドオピニオン的なコトである
友人のわんこは院長先生が担当らしいが、はなは若い先生が担当になった
近所の病院は親子先生2名だけだったが、ココは医師だけでも4名を見かけた
なにしろ患者さんがめちゃ多い
いつ行ってもいっぱいの待合室では1時間を過ごす覚悟をしたほうがイイ
動物が苦手なはなが犬や猫と同じ場所で時間を過ごすのはイヤだろうが、それだけ人気の病院であり、つまり信用できるってコトだよね
患者が多いということはソレだけ実績があるってことだ
若い医師に状況を簡単に話した
先生ははなの体を隅から隅まで時間をかけて丁寧に触り、最後に腫瘍を診察した
当たり前のことのようだけど
ソレだけでこの病院にはなを任せられるかも、信用できるかもって思った
腫瘍に針を刺して細胞を採って、レントゲン撮影をした
手術はした方がいいと言われた やっぱり…
前の病院とは違って『腫瘍の周りだけを切り取ります 年をとると疾病の出やすい器官を取る為に避妊手術もしましょう』と言った
小さな体に痛い思いをさせることを避けて通れはしないのだと思ったら、話を聞きながら涙が出た
でもはながより良い治療を受けるかどうかの判断をするのはワタシしかいないから
しっかりしなきゃと、先生をを質問攻めにした
腫瘍摘出と避妊手術は全身麻酔で約1.5時間かかる
その夜にはお見舞いに来て閉院時間まで一緒に過ごしても良い
翌日には退院できる
手術が終わったら翌日には簡単な散歩ができるくらい動けるし、ゴハンも普通に食べられる
家で何かあっても、夜中の0時までは電話対応してくれる
消毒の為に1日ほど通院して、あとは家で薬を飲み10日もすれば抜糸をする
切り取る部分が少ないからだろうが、最初の病院とは話の内容が全然違った
先生とはなの元気を信じてこの病院での手術を決めた
by neoneopiglet
| 2007-06-10 23:30
| わんこ